けものがゆく道のむこう

いいにおいがする方へ かすかな気配をたどる道

鏡のむこう

わかりあえない。
そもそも、わかりあいたいと思っているのだろうか。
一方的に受容されたいだけ?

私が大切だとおもうことを、最も身近な他人に同じように大切にしてもらえない。
そう思う私もまた、その人の在り様を、そのまま受け入れることができていない。

共存とは、なんだろう。
彼には彼のおもいがあり、私には私のおもいがある。
それが同じ空間に、同時にあるということは、どういうことなのか。
「そういう人もいる」と納得できないのはなぜか。
彼が正しいとおもう世界では、自分が損なわれる感じがする。
でも、彼を自分の色に染めることができたとして、私はそれで満足するのか?それは同化の強制であり、共存ではない。

「傷つけないでほしい」と伝えればいいのか。
あなたのおもいを、私に押し付けないでほしいと言えばいいのか。