けものがゆく道のむこう

いいにおいがする方へ かすかな気配をたどる道

瞼の表皮が乾燥して剥がれ落ちてくる。
口の周りに赤黒い吹き出物ができる。

私という容れものの中で、形を持たずにドロドロと渦巻いていたものたちが、とうとう溢れ出してくる。腐食の進んだ表皮は全体的にぼろぼろで、この赤黒い膨らみをつまんで潰せば、私の中身が溢れ出すだろう。
この光景は、なんとも美しくない。

表皮をつくるための栄養素が足りていない。
不規則な生活が表皮をつくるシステムを乱している。

でも、きっとそれだけではない。
私の容貌がこれほど醜く映るのは、それだけが理由ではない。