けものがゆく道のむこう

いいにおいがする方へ かすかな気配をたどる道

あなたがここにいたら

恒久性なんてあなたも私も信じちゃいない。
あなたや私の身体が、明日も今日と同じように存在しているかなんて誰にもわからないのだし。
自分に言い聞かせるように生きている。自分が壊れてしまわないように、暗示をかけて。

あなたの世界における私の不在は、何を意味するだろうか。
私の世界におけるあなたの不在は、私に何をもたらすだろうか。
不在が存在しない世界でも、不在の可能性が不在の世界でも、
私たちはそれぞれ、それなりにうまく生きるだろう。
別の誰かが傍にいて、別の幸せに触れるだろう。

どうやら、それは悲しいことではない。